映画「チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット」あらすじ

ニュージーランドの「トロマヴィル市」にある、先住民たちのお墓。そのお墓を潰して新しく建てられたのが、全国チェーンのフライドチキン店でした。しかし、新規開店を控えた店の前には、お墓を潰された先住民の子孫たち、そして鶏肉を使うことへの異議を唱える動物愛護家たちがデモ活動をしており、ただならぬ雰囲気に覆われていました。そんな中、主人公のアービーは、この店で働くことになります。共に働く店員には、様々な国籍の人々がおり、中には中東のどこかの国の出身らしい若い女子もいて、一定の時間になるとお祈りを捧げるのはまだいいとして、何か不満に思うことがあると「ああ、自爆したい!」などと言い出すので、アービーもヒヤヒヤものでした。
どうにか開店した店には、チェーンのトップであるオーナーも直々に駆けつけ、開店を祝います。しかし、お客たちに出されたチキンには、先住民たちの呪いがかけられていたのです。お墓を潰した際に、先住民の先祖の霊をちゃんと弔わなかったのが災いしました。調理場で揚げられる前のチキンが反乱を始め、店員たちは血祭りに揚げられます。そして店でチキンを食べた人々が、次々にチキンの化け物に姿を変えていきます。なんとか生き残ったアービーたちも、チキンの化け物たちに包囲されてしまいます。万事休すかと思われた時、中東出身の女子が自らの身を犠牲にしてチキンの化け物たちを巻き込んで自爆、アービーたちはなんとか助かるのでした。 

映画「チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット」感想

「悪魔の毒々モンスター」など、低予算で限りなく下らないギャグが満載の、しかしとてつもなくパワフルな映画を製作し続けるB級映画製作会社の雄・トロマが贈る、トロマ代表のロイド・カウフマン自らメガホンを撮って製作したスーパーハイテンション下ネタ満載内臓満載お下劣上等ミュージカルです。一応原題も「NIGHT OF THE CHICKEN DEAD」と、ゾンビ映画の本家本元「ゾンビ」の原題を模していますが、ゾンビ映画などという枠を超えて、とにかくエログロ描写と下らないギャグをランニングタイム100分の中にめいっぱい詰め込んだ、狂気の傑作です。このエログロ満載映画が「ミュージカル仕立て」になっていること自体、正気の沙汰とは思えません。しかも監督のロイド・カウフマン自ら出演し、劇中で歌い踊るのです。これまでのトロマの総決算と言ってもいいほどの総力を結集して、ただただ下らない映画を作り上げたという一般常識から言えば「無駄な努力」を積み上げた情熱に、胸を熱くせずにはいられません。そんな馬鹿馬鹿しい映画が大好きだ!という方には胸を張ってお勧め出来る、悪趣味映画の大傑作です。